
Cell
Architecture
Laboratory
細胞建築学は、
小さい分子がたくさん集まって
細胞が建築される秘密を探る
学問です。

細胞建築学は、小さい分子がたくさん集まって
細胞が建築される秘密を探る学問です。


私たちの体は無数の細胞からできています。その一つひとつの細胞の中には、美しく配置された「構造物」があり、まるで建築物のように調和しながら働いています。細胞建築学は、この「細胞という建築物」を力学や空間デザインの観点から理解しようとする新しい学びです。これは、建築家が設計した都市や建物に似ていますが、細胞には設計者がおらず、自然の法則に従って自律的に形づくられているのです。

私たちの研究は、この「建築家なき建築」としての細胞の仕組みを解き明かし、生命の不思議を理解することを目指しています。細胞という小さな世界を知ることは、私たち自身の身体の理解につながるだけでなく、社会や都市の成り立ちを考える新しい視点も与えてくれます。たとえば「細胞質流動」と呼ばれる現象では、小さな構造体の気まぐれな変化に周囲が同調し、大きな方向性をもった流れが生じます。これは、人間社会における「流行」の広がりや逆転によく似ています。細胞を見つめることは、生命と社会の調和の秘密を映し出し、未来のデザインへのヒントをもたらしてくれるのです。
→細胞建築学に興味を持っていただけた方は、ぜひ木村暁著「細胞建築学入門」(工学社2019)もご覧ください。
ニュース
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ハイライト
細胞膜の膜粘性の測定に成功
国立遺伝学研究所共同研究NIG-JOINT で進めた東北大学・佐久間由香先生らとの共同研究論文が発表され、プレスリリースを行いました。 -
ハイライト
インターン生受け入れ
この夏、二人のインターン生が研究室に参加しています。 -
ハイライト
細胞質流動の3次元シミュレーション
東北大学・石川拓司先生らとの共同研究論文が発表され、プレスリリースを行いました。 -
ハイライト
遠心顕微鏡で細胞核を動かす
遠心偏光顕微鏡CPMを用いて、細胞核を動かすのに必要な力を測定することに成功した成果を論文発表し、プレスリリースを行いました。 -
ハイライト
英文教科書を出版
Springer Nature Singaporeから「Quantitative Biology–A Practical Introduction」が出版されました。 -
ハイライト
「細胞建築学入門」を出版
2019年12月27日発売工学社から「細胞建築学入門〜細胞を理解するための新視点」が出版されました。
論文
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細胞膜の膜粘度の測定に成功
*Yuka Sakuma, Kazunori Yamamoto, Saya Ichihara, Toshihiro Kawakatsu, Kenya Haga, Masayuki Imai, Akatsuki Kimura. Long-range viscosity of the plasma me […] -
細胞質流動の3次元シミュレーションの構築
*Takuji Ishikawa, Takayuki Torisawa, Hirofumi Wada, *Akatsuki Kimura. Swirling Instability mediated by Elastic and Hydrodynamic Couplings in Cytoplasm […] -
遠心顕微鏡を使って細胞核を動かす力を測定
Makoto Goda, Michael Shribak, Zenki Ikeda, Naobumi Okada, Tomomi Tani, Gohta Goshima, Rudolf Oldenbourg, *Akatsuki Kimura. Live-cell imaging under cen […] -
細胞核の大きさはどのように決まるのか?
Rolf Fickentscher, Tomoko Ozawa, Akatsuki Kimura, and *Matthias Weiss. Dynamic allometry of nuclei in early embryos of Caenorhabditis elegans. Phys Re […] -
細胞核の中央化と紡錘体伸長の統一的理解
Shohei Tada, Yoshitaka Yamazaki, Kazunori Yamamoto, Ken Fujii, Takahiro G. Yamada, Noriko F. Hiroi, *Akatsuki Kimura, *Akira Funahashi. Switching from […] -
細胞核がない細胞を創って中心体の反発力を解析
Ken Fujii, Tomo Kondo, *Akatsuki Kimura. Enucleation of the C. elegans embryo revealed dynein-dependent spacing between microtubule asters. Life Scien […]
学生の方へ
国立遺伝学研究所・細胞建築研究室では、大学院生として研究に参加してくれる方を募集しています。対象は学部卒業生や修士号取得者で、総合研究大学院大学・遺伝学コースの学生として所属していただきます。細胞建築研究室は、次のような方に特に向いていると思います。
- 細胞を「建築学」の視点から探究したい人
- 実験生物学を学んできて、これから理論や計算も取り入れたい人
- 物理学や数学を学んできて、生物学実験に挑戦したい人
- じっくり考え、粘り強く探究することが好きな人
少しでも興味をもたれた方は、どうぞ気軽に木村暁までメールでご連絡ください。